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2014/07/15

依田義賢先生との電話

シナリオ界見聞録

日本シナリオ作家協会から『依田義賢 人とシナリオ』が刊行された。依田先生といえば、溝口健二監督と組んだ数々の名作『雨月物語』『浪華悲歌』などが直ぐ挙げられるが、実に多くの監督と多彩な作品を生み出している。私が編集を担当した弊社刊『依田義賢シナリオ集』『同(2)』では、溝口監督とのコンビ作のほか吉村公三郎監督との『大阪物語」、内田吐夢監督との『花の吉原百人斬り』、山本薩夫監督との『荷車の歌』を掲載している。尚、掲載作は全て先生の選だった。先生は娯楽に徹した映画も数多く書かれている。電話を通して聞いた先生の最後の言葉は「(次のシナリオ集は)『悪名』やな」。『依田義賢シナリオ集(3)』は実現できなかったけれど、今回の本(人とシナリオ)に『悪名』のシナリオが掲載されてホッとしている。